漆喰は瓦と瓦の接着剤の役割を担っています。この漆喰が剥がれると、下地の土が痩せてしまい、瓦が歪んだりズレが生じたりしてしまいます。瓦がズレると隙間が出来て、そこから雨漏りしてしまうおそれがあります。また、ひどい場合は隙間部分に雑草が生えてしまっているケースもあります。瓦葺きの屋根は、漆喰から痛みが広がることも多いため、定期的にメンテナンスを行うことが重要です。
漆喰工事の種類
漆喰工事は大きく分けると以下の2種類になります。
漆喰詰め直し工事
漆喰の劣化や破損が比較的軽い場合に行う工事です。
劣化してしまった漆喰を一度剥がし、新しい漆喰を詰め直す工事となります。
定期的に点検を行えば、このようなちょっとした漆喰の異常に早く気付くことができ、簡単な工事で補修することが可能となります。
漆喰取り直し工事
漆喰部分に大きな劣化や剥がれが見られたり、棟などが既に歪んでいる場合には取り直し工事を行います。
取り直し工事では、一度すべての棟瓦を撤去し、再び設置する形になります。
棟瓦に歪みが生じると、隙間が発生し、そこから雨水が侵入して雨漏りの原因となるおそれがあります。
また、耐震性も低下するため、地震などの強い揺れによって棟が倒壊してしまう危険性もあります。
詰め直し工事に比べてコストが高くなりますが、漆喰がこのような状態になってしまったら、早急に取り直し工事が必要です。
漆喰工事の流れ
漆喰詰め直し工事の流れ
STEP1 足場・メッシュシートの設置
工事地の状況によっては足場、メッシュシートを設置します。
これは、近隣に迷惑をかけないことが目的ですが、作業員の安全確保のためでもあります。
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STEP2 下地処理
まず、既存の漆喰を全部撤去し、きれいに清掃します。
既存の漆喰が残っていると、新しく漆喰を詰めてもすぐに剥がれてしまうため、この作業は非常に重要となります。
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STEP3 新規漆喰塗り
新しい漆喰を詰めていきます。
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STEP4 工事完了
以上で工事は完了です。
足場やメッシュシートを使用した場合、工事後にそれらを撤去します。
漆喰取り直し工事の流れ
STEP1 足場・メッシュシートの設置
工事地の状況によっては足場、メッシュシートを設置します。
これは、近隣に迷惑をかけないことが目的ですが、作業員の安全確保のためでもあります。
STEP2 棟撤去
まず、既存の棟・棟瓦を撤去していきます。
STEP3 どろ漆喰撤去・清掃
次に、既存の漆喰を撤去します。
取直し工事は、土台からやり直すため大がかりな工事になります。
STEP4 新規漆喰塗り、新規棟設置
既存の瓦・漆喰を撤去した後は、新しい棟を設置していきます。
この際、棟が曲がらないように、施工は慎重を期して行われます。
STEP5 銅線補強
設置した棟瓦・漆喰を銅線で補強します。
銅線での補強を行わない業者もいますが、崩れやすさに大きな差が出ますので、工事前に業者に確認しておくと良いでしょう。
STEP6 工事完了
以上で工事は完了です。
足場やメッシュシートを使用した場合、工事後にそれらを撤去します。